東大病院で「不適切な情報の管理と取扱い」

東大病院の発表によると、東大病院において”不適切な情報の管理と取扱い”があったことがわかりました。

病院からのお知らせ 一部の報道機関における報道事案について 2018年12月07日

一部の報道機関において報道されております当院での治療経過における死亡事例につきましては、現在、医療事故調査制度に則り適正に手続きを進めております。なお、本件に関して、一部情報の管理と取扱いに適切ではないと思われる点があったことは誠に遺憾であり、速やかに当院にて厳正な対応を行ってまいります。東京大学医学部附属病院 http://www.h.u-tokyo.ac.jp/oshirase/archives/20181207.html 

一部の報道機関と言及されているのは、シリーズ「検証東大病院 封印した死」を連載しているWaseda Chronicleと、東大で「手術死亡事故隠蔽事件」の記事を出した「選択」のようです。どちらの記事もネットで無料公開されています。

 

東京大学医学部に倫理や正義は存在するのでしょうか?存在しないのでしょうか?

212名無しゲノムのクローンさん2018/12/14(金) 20:52:44.99ID:FEvmhc29d
東大病院の今回の声明文を見ていると、オウムに走った医大生の気持ちがわからないでもない

219名無しゲノムのクローンさん2018/12/15(土) 02:37:58.82ID:DEhzxhjEa>>220
公益通報者を処分する方針をホームページのトップに載せる姿勢は誰がどう見ても狂ってる

220名無しゲノムのクローンさん2018/12/15(土) 09:01:04.06ID:R3OHdjsV0
>>219
「 患者が亡くなったことや、隠蔽したのはどうでもよいけど、 チクった奴がいるのは大問題だ、粛清しろ」 と言ってるわけだな。

(引用元:捏造、不正論文、総合スレネオ48)

報道によれば、医者の常識から考えればやってはいけない手術が東大病院循環器内科(小室一成教授)で行われた結果、手術16日後に患者さんが亡くなられたそうなのですが、死亡診断書には「手術なし」と書かれていたのだそうです。こわぃ。

重大な事件を伝えない大手メディア

Ordinary_researchersが東大医学部論文の不正疑惑を指摘したときも、東大は一切の報告書を非公開にして「不正無し」の一言で逃げ切りをはかりました。自分としては、東大医学部から出た論文のグラフが全部デタラメだったことよりも、それを東大が不正無しとして完全に隠蔽しようとしたことのほうがはるかに驚きでした。さらに、大手メディアを始め、普段SNSで情報発信をしてる研究者がほとんど誰もこの東大の決定に異議を唱えなかったことにも、絶望的な衝撃を受けました。今回の事件は、捏造論文(実験結果≠論文のグラフを東大も認めているので、そう呼ばせてもらう)を出したラボで起きています。東大が捏造研究者らをきっちり追求して処分していれば、この事件は起きなかったかもしれないと個人的には思います。状況を理解しているはずなのに沈黙する医学者にも責任があるというは言い過ぎでしょうか?

 

国会での追及

○足立信也君  資料を御覧ください。これは、私としては、何といいますか、同じ医療者として愕然とした、「選択」という、今月のものなんですが。
簡単に言いますと、拡張型心筋症で、もう心臓の機能が弱くなっているのを、カテーテルを使って、左心房と左心室の間のゆるゆるになった僧帽弁をちょっとクリップを掛けてということなんですが、これをやっていて、途中でうまくいかずに中断してやめた、その十六日後に亡くなったという事案ですね。これ、字が小さくて申し訳ないんですが、じっくり読んでいただきたいと思うんですけど。
私から言わせていただくと、これ、治療法の適用そのものがまず間違っている。それから、PMDAからの警告の条件がある。その条件にも反している。合併症を気付けなかった、そして説明をしていない。極め付けは、この裏かな、裏の方の左下、死亡診断書です。これ手術が途中でうまくいかずにやめちゃったからかもしれませんが、手術なしと書いてあるんですよ。これとんでもない事案だと私は思っているんです、このまま報道が事実であればですよ。とんでもないですよ。
 
○足立信也君 この委員会にも医療関係者かなり多くいらっしゃいます。この報道が事実だとすると、これ完全に隠蔽ですよね。
もう十年以上前から、十五年ぐらいになりますかね、医療機関というのは、逃げない、隠さない、ごまかさないということで対応してきて信頼を勝ち取ってきた。その延長線上に医療事故調査制度があると、私はそのように捉えていますが、事実だとすると、これは、逃げる、隠す、ごまかすですよ。これはひどい。しかも、特定機能病院ですからね
この教室、東大循環器内科、教授は小室一成さんです。まあここでどきっとされる方が結構いらっしゃると思うけれども、循環器学会の代表理事です。
それ、小室さんと聞くとディオバン事件を皆さん思い出すと思うんですが、五つの研究グループでデータ改ざんがあって、論文不正ですね、全部撤回したんですよ、五グループ。その一つのグループのリーダーですよ。先ほどチームリーダーとしての姿勢ということを門山政務官に石橋さん聞かれておりましたけど、リーダーの人ですよ。それ以外にもあと二件、三件告発されている人ですよ。
これは大変大きな事案で、これ東大がもし対処を誤ったら特定機能病院の指定の取消しまで行くようなことだと私は思いますよ。完全に隠して、違う説明をしている、報告もしていないとすればですね。これから、今問合せをしていると。だから、向こうが応じるかどうかも分からないような状況でね。
これは、医療界の皆さんは多分、こんなことが起きていたらということで、今まで積み上げてきたものが何だったという、相当な憤りを感じていると思うんですが、これも、まあ仮に事実だとして、大臣、今後どう対処されますか、あるいは副大臣。
 
○足立信也君 小室教授、どんな人なのかなと思ってウィキペディアで見たら、自他共に認める東京大学医学部のプリンスと書いてあるんですね。脳卒中、循環器病対策基本法の成立に向けた活動を行っていると書いてあるんですね。
私のところにもお見えになりました。彼の先輩、後輩、医局員の方々のつながる人たちも私の方に連絡がありました。これは事実として申し上げますが。しかし、それと、法案については今後議論になると思いますけれども、それはそれとして、これは大変大きな問題、日本のトップの大学ですからね。そのことを重ねて申し上げておきます。
(第197回国会 厚生労働委員会 第8号 平成三十年十二月六日(木曜日))(太字、下線強調は当サイト)

 

内閣総理大臣 安倍晋三氏の本事件に関する答弁

東大病院内で「不適切な情報の管理と取扱い」があったおかげで、今回の事件は少なくとも内閣総理大臣の知るところになってはいるようです。

… 問八について 御指摘の報道については承知しているが、その報道内容の事実関係については確認されていないため、お尋ねについてお答えすることは困難である。(平成三十年十二月十八日受領 答弁第一二〇号 内閣衆質一九七第一二〇号 平成三十年十二月十八日 内閣総理大臣 安倍晋三 衆議院

 

医療法では、医療が原因とみられる予期しなかった死亡は、厚生労働大臣が指定した第三者機関である医療事故調査・支援センター(以下、医療事故調)に届け出なくてはならないと定められている。しかし、報道によると、東大病院は男性の死を単なる「病死」として処理し、医療事故調への届け出を行っていない。… (平成三十年十二月五日提出 質問第一二〇号 東京大学医学部附属病院における不適合患者の死亡事件といわゆる医療事故調の対処に関する質問主意書 提出者 尾辻かな子 衆議院

 

その他のメディアによる報道

2019年に入って、この事件を報じたメディアがいくつかあったようですので目についたウェブ記事を紹介。

  1. 東大病院のマイトラクリップによる死亡事故で考えられること 2019年02月08日 by 天野篤 順天堂大学医学部付属順天堂医院の天野篤院長 日刊ゲンダイヘルスケア
  2. 東大病院で心臓手術後死亡 医療事故調査機関に報告 (2019.1.24 12:12 SankeiBiz) 東大病院で昨年9月に心臓手術を受けた都内の男性=当時(41)=が、手術後の10月に死亡し、東大病院が、医療事故調査をする日本医療安全調査機構に報告したことが24日、分かった。
  3. 医療事故 最先端治療、患者死亡 東大病院で心臓カテーテル 会員限定有料記事 毎日新聞2019年1月24日 東京朝刊 東京大学病院(東京都文京区)の循環器内科で昨年秋、カテーテル(管)を使った心臓病の最先端治療で40代の男性患者が死亡した。東京都は医療法に基づき12月に立ち入り調査し、安全が確認できるまで同治療を中止するよう指導した。

告発状 東京都福祉健康局 医療政策部 医療安全課 〇〇課長 ご机下

… 東京大学医学部付属病院循環器内科における医療死亡事故隠ぺい事件をここに告発するものである

… 東大病院有志一同 東大病院「心臓手術死亡事故」現役医師たちが覚悟の内部告発 2019年01月21日 11時00分 NEWSポストセブン)

 

参考

  1.  「肺からの空気漏れ」見逃し、体調急変 ーー検証 東大病院 封印した死(3)2018.12.13 Waseda Chronicle 
  2. 新治療の実績づくりに躍起 ーー検証 東大病院 封印した死(2) 2018.12.07 Waseda Chronicle
  3. 【速報】厚労省が東大病院を聞き取り調査へ / 厚労省「特定機能病院として望ましいものかどうか判断」
    Waseda Chronicle 2018.12.06
  4. 東大病院で「手術死亡事故」隠ぺい事件 そして患者は「実験材料」にされた (選択 2018年12月号
    日本医学界に君臨する東京大学医学部付属病院(東大病院)が、重大な医療過誤をひた隠しにしている。それは生き抜くことを切望し、この病院で手術を受けた四十代の男性、Aさんの無念の死。内情を知る関係者は「あ…
  5. カルテが語る真実 — 検証 東大病院 封印した死(1) 2018.11.30 Waseda Chronicle
  6. 【動画】東大病院の循環器内科のトップ、小室一成教授へのインタビュー(YOUTUBE削除)
  7. 【動画】東大病院で起こった、ある患者の死(YOUTUBE削除)
  8. 捏造、不正論文、総合スレネオ48 https://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/life/1543105398/ (*閲覧注意)

 

参考(その他)

  1. 公募情報「平成31年度 研究公正高度化モデル開発支援事業」に係る公募について 平成30年12月27日 日本医療研究開発機構(AMED)

 

東大医学部の研究不正疑惑

杜撰な薬剤管理、ルール無視の常態化、東大医学部付属病院で薬剤取り違え事故 男児が死亡

以下、亡くなった男児の母親が公表したコメント

平成27年の薬剤取り違え事故による小児死亡事故について、調査報告書をマスコミに公表し、個人情報の部分を匿名化した調査報告書全文を貴院のサイトにアップすることを要望し、ようやく調査報告書の要旨が公表されました。

 同病院では、薬剤の管理がずさんで、病棟内の内服ルールが看護師個人の裁量に任されていて、調剤されてから一度も誰のチェックも受けずに投与されていました。

 また、投薬ミスが起きた時、夜勤看護師のうち少なくとも2名がルールを遵守していなかったことがわかり、これが特別なことではないこともわかりました。

 同病院にはインシデントが度々有り、本件被害小児についても比較的大きなインシデントがありました。しかし、病棟には、結果的に患者への大きな影響が無ければインシデントを問題としない雰囲気があり、具体的な対応はなされていませんでした。

 そのような背景事情が、今回の投薬ミスにつながったと考えます。

 誰もが被害者となり得る状況にあったことから、これは被害小児と遺族の問題にとどまらない公の問題と考えます。

 もちろん、医療従事者個人への感謝の心が薄れることはありませんし、投与ミスを犯した医療従事者を責めるつもりもありません。ただ、実効的な再発防止策がとられ、今後同様の事故が繰り返されないことを願います。

 調査報告書には、再発防止に着手したと書かれていますが、具体的に実行したこと、検討したことを、サイトで公表していただきたく要望します。

(引用元:東大の薬誤投与で遺族「再発防止の公表を」 産経ニュース2017.1.31

以下、東京大学付属病院が公表したコメント

経管注入薬剤の取り違えによる誤注入事故の公表について 2017年01月31日

 当院に入院中の患者様の胃管(※1)に、誤って別の患者様の内服薬を注入する事故が発生しました。患者様は重篤な病状にあり治療中でした。薬剤の取り違え注入事故(以下、今回の事故といいます。)があり、その翌日にお亡くなりになりました。
 この度、ご家族のご同意をいただきましたので、ここに公表致します。

1.誤注入の経緯について
 患者A様は、多臓器の障害があり、予断を許さない全身状態で入院治療中でした。点滴と人工呼吸器管理が必要で、内服薬は胃管から、カテーテルチップ型注入器具(※2)(以下、注入器具といいます。)を用いて注入していました。
 平成27年、看護師Cが、薬剤注入の準備のため、患者A様の内服薬(散薬)をノートパソコンの内服薬指示画面で確認し、溶解して注入器具に調製しました。患者A様の氏名を記した後、患者A様の内服薬準備用ケース(以下、内服薬ケースといいます)に入れて作業台の上に置きました。注入の時間となり、患者A様の内服薬ケースを取り上げましたが、他の患者様の処置や病棟にかかってきた電話への対応のために作業を中断しました。この時、別の患者B様の内服薬ケースの近くに患者A様の内服薬ケースを置いてしまいました。患者B様の散薬は別の看護師が調製し、その注入器具には患者氏名が記されていませんでした。
 看護師Cは、作業の再開時に、誤って患者B様の内服薬ケースを取り上げ、患者A様の病室に向かいました。患者A様は、感染症のため個室に入院中であったため、ノートパソコンによる内服薬指示確認を病室前で行いました。その際、別の看護師が用意した内服液の注入器具については、指示と注入器具の氏名を照合確認しましたが、自分で調製したつもりでいた散薬の注入器具(取り違えたもの)については確認しませんでした。さらにベッドサイドでも氏名の確認を行わないまま薬剤を注入したため、誤注入となってしまいました。

2.薬剤の誤注入が病状に与えた影響と再発防止について
 事故発生後、直ちに病院長が外部委員を含む事故調査委員会を設置し、薬剤の誤注入が患者A様のご病状に与えた影響、及び事故原因の分析と再発防止対策を検討しました。
 誤注入の後、時間的な経過で無尿、血圧低下が起きたことから、今回の薬剤の誤注入が、患者A様がお亡くなりになったことに関して、何らかの影響を与えた可能性があると考えられました。一方で、血圧低下は誤注入前からしばしば認められていたという経過もあるため、患者A様がお亡くなりになったことにどの程度の影響を及ぼしたかという点についての医学的な判断は困難でした。
 しかし、影響の程度のいかんにかかわらず、薬剤の取り違えによる誤注入という今回の事故は極めて重大であり、病院として深く反省しなければならないという認識に立ち、速やかに再発防止に着手しました。
 今回の事故の直接的原因は、業務中断後の作業再開時に内服薬ケースを取り違えたことですが、誤注入を防げなかったことは、内服薬の準備や注入時に行うべき院内のルールが徹底できていなかったことに加え、内服薬管理や看護師の業務環境などの診療業務上のシステムに要因があったという事故調査委員会の指摘を真摯に受け止め、組織として改善に取り組みました。具体的には、内服薬に関するルール(注入器具への記名、薬剤注入直前の本人確認用バンドでの患者確認など)の周知徹底、内服薬の管理環境の整備(内服薬ケースの患者氏名の視認性の向上など)、看護師の業務負担の軽減(看護師の増員、看護師が病棟で調製する薬包数を減らすための多職種(※3)での検討、処方に複数の薬剤がある場合に薬剤部で予め服用時点ごとに1つの袋にまとめることの推進など)を実施しました。また、重大事故発生時の連絡体制や職業倫理に関する職員教育を、研修会やe-learning(※4)により実施すると共に、内服薬(散薬)のバーコード管理システム(※5)を導入することとし、そのための医療情報システムの仕様書策定を行いました。内服薬に関するルールや緊急時の連絡体制などの職員教育については、今後も継続的に実施して参ります。

3.病院長のコメント
 まず、お亡くなりになった患者様のご冥福をお祈り致しますと共に、今回の事故により多大なご迷惑、ご心労をおかけした患者様とご家族に深くお詫び申し上げます。事故調査委員会の指摘事項を真摯に受け止め、病院全体で改善の取り組みを今後も続けて参ります。

付記  ご家族のご意向で、疾患名や発生月日、診療科等を含めここに記載した以上の詳細は公表致しません。
補注  用語の説明は以下の通りです。
※1 栄養や薬剤などを胃に届けるため、鼻から挿入して先端を胃の中に留置する管のことです。
※2 胃管から薬剤を手動で注入する際に使用する、注射筒に類似した形態の器具のことです。注射針を付けたり点滴用の管に接続して使用する通常の注射筒とは、先端の形状が異なります。
※3 ここでは、医師、看護師、薬剤師など連携して診療に携わる複数の職種の総称として用いています。
※4 ここでは、病院内の情報端末を利用して職員が学習することを指しています。
※5 ここでは、薬剤を準備する際に注入器具にバーコードラベルを貼付しておき、注入する直前にバーコードを読み取る機器を用いて患者様の本人確認用バンドと照合することで、別の患者様の薬剤の誤注入を防ぐしくみのことです。

(引用元:東大病院