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コンプレックス(劣等感)への対処方法

  2017/05/28    研究生活

劣等感に無縁でいられる人は少ないでしょう。どれだけ勉強ができた優等生の子供であっても、中学、高校、大学と上がっていけば、おのずと自分よりもはるかに優秀な人たちに遭遇することになり、もし自分と比べてしまう性格だと劣等感を味わうことになります。大学院に進学し、研究者を目指せば、学力のかわりに今度は論文業績という指標で測られます。いずれにせよ、自分や人に何かしら物差しを当てて比較している限り、劣等感からは逃れられないのです。劣等感/優越感は人間の性(さが)かもしれませんが、研究を楽しむうえであまり役立ちません。   小学生のときに感じる劣等感や挫折感、焦燥感 小学校時代の塾では一番上のクラスにいましたが、その中でもテストの成績順に席が決まるので、前の席には座れないことが多かったです。上のクラスにいても上には上がいるという挫折感、そして、常に他人と比較しなければならない苦しみ、点数や偏差値という数値で明らかに差がわかってしまうという劣等感と優越感をずっとずっと抱えて生きてきました。(進学校はコンプレックスの温床でした)   算数、理科は、1とか2。なにしろ分数ができなかった。分数ができなかった小学生でも、こうして大学の教授になれるのだ、ということは強調しておきたい(笑)。「おれは頭が悪いんだ」とずっと思っていました。だから落ちこぼれや劣等感を持っている人の気持ち、わかります。小さい時からできる子って、私から言わせれば、上を向いて歩いている。だから打たれ弱いですね。(インタビュー企画 『未来医療への挑戦者たち』 シリーズ第5弾)   中学進学で感じる劣等感や挫折感、焦燥感 都司さんは甲子園球場の近くの小学校に通っている頃は、常に1番の成績だった。灘中(神戸市)に進学すると、1学年150人ほどのうち、130番前後になった。「はじめて強烈な劣等感を持ちました。私の学力ではかなわない生徒ばかりだったのです」(“灘中→麻布高校→東大”で、抱き続けた劣等感 PRESIDENT Online 2016.1.5)   高校進学で感じる劣等感や挫折感、焦燥感 高校に来てボリュームは増えるわ内容は難しいわスピードは早いわで1ヶ月もかからないうちに5教科全てにおいて授業についていけなくなりました。不安と焦りと劣等感が混ざり合ったあの春の独特な感覚を覚えています。(進学校で落ちこぼれた時の話。部活への逃避と転校の危機、不合格と嫉妬。haigaki.jp 2016.12.31)   大学進学で感じる劣等感、挫折感、焦燥感 高校や予備校の同級生の進学先が、 東大、一橋、慶應、早稲田ばかりだと知って劣等感を抱いてしまった。 そこで、苦肉の策として入学式に考えたのが、 学習院大学法学部政治学科を一番で卒業する、ということだった。 そうすれば、東大や早慶にもひけをとらないのではないか、と考えたのだ。 (私の大学時代 第1章 劣等感との闘い)   一番の大きな変化は、学歴コンプレックスが無くなりました。正確に言えばコンプレックスが無くなったというよりは「コンプレックスを感じる必要が無いのだと気付いた」という感じですね。当たり前ですが、大学入学前は大学生活を知らなくて、どうしても受験勉強をしていると偏差値の優劣だけで物事を考えていました。しかし、友人は純粋に理学部が好きで研究志望だったことや、海外インターンサークルの人たちと関わって多様な価値観に触れることで、「偏差値の優劣じゃない」と当たり前のことに気付き、そう素直に思えるようになりました。(大阪大学理学部→京大医学部に仮面浪人で合格したK.Tさんインタビュー)   芸大にはいってしばらくは、劣等感ばかりがつのる毎日でした。美術学部のキャンパスにも、音楽学部のキャンパスにも、毎日毎日自分の専門の実技にうちこんでいる学生がいます。そういう実技の学生にくらべて、自分は何もしていない、何もできない者であるような気がしたのです。(清泉女子大学教員インタビュー)   社会に対して著しく無関心のまま大学に入学し、大学を出た後の職業についてもまるでイメージが描けなかった。高校時代から弁護士や研究者などの職業を考えて入学してきた女性もいたけれども、少数だったと思う。 そういう状態で大学に入学したため、入学後は強い不安と劣等感にとらわれることになった。男性が圧倒的ななかで、自分は何も知らない、特別出来ることが何もない、ということを強く感じざるを得なかった。(研究で人生を考える)   自分より相手のほうが優れているポイントだけで比較しちゃって、劣等感でひねくれてしまう人がたくさんいる。.. イメージと現実のズレに悩み、自尊心と劣等感が混ざって混乱する。その結果、自己肯定感がなくなってしまう。うまくいかないこともある自分でいい、と思えるまでの道のりは長いです。(東大出身ギャグ漫画家「東大生は心の穴まみれ!」東大ハツオンラインメディア UmeeT 2016.06.06)   カルテクが大変良い評判をえているがゆえに不利な点もあります.だいたい高校で1番か2番の生徒がみなここを受験する.そこでわれわれとしては,さまざまな試験をやり,最優秀の中からさらに最優秀なものを選びだす選抜方式を考えだそうとした.そうやって君らはこうしたすべての高校の中から厳選されてここに来たのです. ‥  どんなに注意深く入学者を選んでも,どんなに辛抱強く分析をしても学生がここに入ってくると何かが起こる.「かれらのほぼ半数は平均より下ということがいつも起こるんです!」 ‥  この心理的衝撃に耐えるのはむずかしい。(ファインマン流物理がわかるコツ〔増補版〕 2015年 岩波書店 …