Daily Archives: July 5, 2014

STAP細胞=ES細胞混入説は査読者が指摘済み

ネイチャー誌に掲載され、ようやく取り下げられたSTAP細胞論文ですが、最終的にネイチャーに掲載される前にも、2012年にネイチャー、セル、サイエンスに投稿されていました。ネイチャー掲載後に噴出した疑問の多くは、査読段階ですでに指摘されていたという事実を毎日新聞が伝えています。

参考

  1. STAP論文:12年サイエンス審査時 ES細胞混入指摘 (毎日新聞 2014年07月05日):”STAP細胞の論文不正問題で、小保方(おぼかた)晴子・理化学研究所研究ユニットリーダー(当時は客員研究員)らが、2012年7月にほぼ同じ内容の論文を米科学誌サイエンスに投稿した際、審査した査読者からES細胞(胚性幹細胞)が混入した可能性を指摘されていたことが、毎日新聞が入手した資料で明らかになった。…”
  2. STAP論文:ネイチャー検証不足露呈 編集者判断強く (毎日新聞 2014年07月05日):”…取材で判明した英科学誌ネイチャーなど3誌の査読者たちの指摘は、ES細胞の混入以外にも、専門家の間で現在議論されているSTAP細胞を巡る科学的な疑問点をほぼ網羅していた。…”

インターネット上の研究不正疑義も匿名の告発に準じて取り扱う「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」案 のパブリックコメント募集中~8月1日まで

インターネット上の研究不正疑義も匿名の告発に準じて取り扱うという内容を盛り込んだ「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」案に関するパブリックコメントの募集が現在行なわれています。

本節で対象とする不正行為(特定不正行為)は、投稿論文など発表された研究成果の中に示されたデータや調査結果等の捏造、改ざん及び盗用である。ただし、研究者としてわきまえるべき基本的な注意義務を著しく怠った場合を除き、故意によるものではないことが根拠をもって明らかにされたものは不正行為には当たらない。(第3節 研究活動における不正行為への対応 1-(3))

特定不正行為の疑いがインターネット上に掲載されていることを、当該特定不正行為を指摘された者が所属する機関が確認した場合、当該機関に匿名の告発があった場合に準じて取り扱うものとする。(3-4 告発の受付によらないものの取扱い③)

「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」(案)について

ガイドライン案、パブリックコメント提出フォームなどへのリンク:

「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」案のパブリックコメント(意見公募手続)の実施について 意見・情報受付開始日 2014年07月03日 意見・情報受付締切日 2014年08月01日 http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=185000698&Mode=0

参考

  1. パブリックコメント:意見募集中案件詳細 産業一般 /科学技術振興 「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」案のパブリックコメント(意見公募手続)の実施について (電子政府の総合窓口 イーガヴ) 意見・情報受付締切日    2014年08月01日
  2. 不正調査、ネットでの指摘も対象に 文科省の新指針案 (朝日新聞デジタル 2014年7月3日01時21分):”…STAP論文ではネット上の指摘が不正発覚のきっかけになったことから、指摘を把握した段階で調査を始めるよう大学や研究機関に求める。…”
  3. 研究不正、ネットの指摘で調査も 文科省が新指針 (日本経済新聞 2014/7/3 0:00): “…インターネットで疑問点が指摘された場合でも、科学的根拠など必要な情報を含んでいれば、告発と同様に扱うとした。…”
  4. 研究不正新指針:組織の責任明確化 罰則も規定 (毎日新聞 2014年07月03日 00時58分(最終更新 07月03日 01時12分):”…インターネット上で指摘された疑義も告発と同様に扱うことも盛り込んだ。…”
  5. 「研究者の基本」欠落も不正=定義見直し、指針改定へ-文科省 (時事ドットコム 2014/07/03-00:05) :”…STAP細胞問題を受け、改定案は研究不正の定義に「研究者としてわきまえるべき基本的な注意義務を怠った」場合を加え、故意でなくても不正行為に当たるとした。…”