Daily Archives: September 23, 2013

科研費申請書の書き方

* これは古い(2013年9月)記事です。最新版(2014年9月)のこちらの記事をご覧ください
⇒ 【平成27年度】誰も教えてくれなかった「通る」科研費申請書の書き方

 

今年も科研費申請の時期がやってきました。

文科省の予算配分もあって、ここ数年リサーチアドミニストレーター(URA)を大学が雇用する動きが活発になってきました。URAの重要な職務の一つが、外部資金獲得支援です。今まで科研費をどう書いたら良いか悩んでいた研究者も今年は強力な助っ人を得て、今までよりもずっと良い申請書が書く人が増えそうです。

申請書の書き方テクニック~科学研究費(若手研究B)を例に~ 福井大学URAオフィス (PDF14ページ):望ましくない言葉遣いを具体的に列挙するなど、丁寧・親切。

科研費計画調書の書き方指南 九州大学大学院数理学研究科 三町勝久(PDF5ページ):典型的な採択されないポイント6点、採択される申請書を書く際の心構えなど。

現時点で一般に公開されていませんが、京大も科研費申請書指南書を作成しています。

「科研費申請書の教科書」~サステイナブルな研究活動を行うために 京都大学学術研究支援室:落ちる申請書には理由があった!京都大学で採択・不採択になった科研費申請書を網羅的に分析すると、明らかな差があることに気付いた。優れた研究でも「伝わらない」申請書は採択されない。審査委員に「伝わる」申請書の書き方を、学術研究支援室が説く!(*本書は学内の科研費説明会の参加者にお配りし,また教員の方々には部局を通じて本書を配布させていただきました.既に数々のお問い合わせを頂いており,本書への強いニーズを実感しております.)

今年の申請に合わせたタイミングで新しく書籍も出版されています。

科研費獲得の方法とコツ 改訂第3版〜実例とポイントでわかる申請書の書き方と応募戦略 児島 将康  (出版年月日:2013/8/10):
ビジュアル図解 科研費のしくみと獲得法がわかる: 応募の方法から、申請書の書き方・仕上げ方まで 佐藤 成美  (出版年月日2013/7/23)

「霊長類認知ゲノミクス」キックオフワークショップ 9月30日(月)-10月1日(火)@生理研

「霊長類認知ゲノミクス」キックオフワークショップ
期日:9月30日(月)-10月1日(火)@
会場:自然科学研究機構生理学研究所

ヒトの高次認知機能やその破綻として現れる精神・神経疾患の根本的な理解には、マウスやラットなどのげっ歯類に代わる、ヒトにより近縁な霊長類モデルの開発が必要不可欠であると考えられます。ヒトの疾患、特に高次認知機能に関わる病態機序の解明には、そもそもヒト脳との形態や機能分化の程度において大きな差異があるマウス脳やラット脳で得られた結果を、ヒトに外挿する方法論の限界も指摘されており、一方、ヒトにおいては、病態と遺伝子・分子の相関関係は明らかにできる可能性がありますが、実験的な操作や侵襲的な実験が不可能なため、因果律の解明まで踏み込む事が極めて難しいのが現状です。

そこで、本プロジェクトでは、ヒト脳との形態的・機能的類似性を持ち高次認知機能課題の遂行に優れているマカクザル(ニホンザルおよびアカゲザル)、また、高度の社会性・認知機能を有し、かつ世代時間の短いマーモセットを対象に、げっ歯類でもヒトでも行えないエビデンスベースの因果律の解明を目指した霊長類精神・神経疾患モデルの作出を行う事を目標とするものであります。


上記の目的を達成するために、具体的に3つのフェーズを想定しています。


① みつける(ゲノム解析:エキソーム解析、CNV 解析、など)
② はかる(中間表現型解析:遺伝子発現解析、タンパク質機能解析、脳構造・機能イメージング、認知行動解析、など)
③ そうさする(操作・介入実験:遺伝子導入、クローンサル作製、など)


上記の3つのフェーズ間をシームレスかつ体系的につなぎ合わせることで、「霊長類認知ゲノミクス」研究を推進しようというのが本ワークショップのねらいです。

http://www.nins.jp/cnsi/brain/index.php#bs_infoより一部転載)

2013年11月18日(月)―19日(火)第3回URAシンポジウム

2013年11月18日(月)―19日(火)第3回URAシンポジウム

URA

高い実績を有する国内のURAを招き、URAの実務・組織運営について紹介すると共に、大学における研究活動やイノベーション促進に向けてのURAネットワークの機能について議論します。

参加対象:URA及び研究支援業務に携わる職員、教員(研究者)

機能(業務) 業務内容のイメージ
(1)研究戦略推進支援業務(リサーチ・ディベロップメント関係等)
① 政策情報等の調査分析 政府の科学技術政策、審議会の答申・提言等や、ファンディング・エージェンシー等の事業について、その策定段階からインターネットや関係者へのヒ アリング等を通じて情報を収集し、政策動向等について分析を行う。また、組織においてこの機能充実のため、施策情報等にかかるデータベースの整備等、情報 分析機能の強化、充実を図る。
② 研究力の調査分析 研究者の研究分野、外部資金獲得状況や論文投稿状況等を把握し、マッピング等により大学・部局等の研究特性の組織的把握を行う。また、組織においてこの機能充実のため、研究者情報のデータベースの整備等、研究プロジェクトの策定基盤を強化・充実化する
③ 研究戦略策定 組織の研究教育資源を有効に活用することを目指し、組織改編、研究拠点形成、研究支援体制構築に関する立案・支援、関係部局との調整等を行う。研究者相互の認識の拡大と深化、意識醸成、プレゼンス確立のため、例えば新たな課題発見のためのワークショップの開催等を行う。
(2)プレ・アワード業務
① 研究プロジェクト企画立案支援 外部資金獲得状況等から他大学との比較、採択結果の分析等を行う。また、研究者のマッチング、研究チームの構成員候補のリストアップ等の外部資金に応募する研究プロジェクトの企画案の策定のための支援、調整等を行う。
② 外部資金情報収集 国、ファンディング・エージェンシーや企業等が募集する補助金・委託事業等の国内外の外部資金及び関連情報について、その策定段階からインター ネットや関係者へのヒアリング等を通じて収集、募集内容、対象や要件等を分析し、背景となる政策動向や外部資金獲得によるメリット・デメリット等を把握 し、適切な研究分野・経験を持つ研究者に情報提供を行う。
③ 研究プロジェクト企画のための内部折 衝活動 外部資金受入、研究プロジェクトに必要な研究資源の確保や協力機関との契約等締結に関する事務局との調整、学内の研究者・研究科等への研究プロ ジェクトへの参画交渉・調整を行う。また、申請件数が限られている大型外部資金について、学内ヒアリング等を通じて公募条件の合致の確認、申請件数の調整 を行う。
④ 研究プロジェクト実施のための対外折 衝・調整 学外の研究者・研究機関への研究プロジェクトへの参画交渉や外部資金受入、事業計画・NDA等の契約等締結に関する協力機関との調整を行う。
⑤ 申請資料作成支援 研究者の発想を整理し、必要なデータ等の収集、外部資金の申請書の研究計画の分筆・ドラフトや予算計画の作成を行う。また、申請書の添削・改善アドバイスや形式・内容が公募条件等に適合しているかどうかの確認を行う。
申請書等を基にヒアリング審査等におけるプレゼンテーション資料等の作成や支援を行う。申請書やプレゼン資料作成指導セミナー等の開催。
(3)ポスト・アワード業務
① 研究プロジェクト実施のための対外折衝・調整 外部資金採択時に、ファンディングエージェンシー等との研究計画・予算、間接経費の比率等の調整、詳細な研究・予算計画の作成を行う。
② プロジェクトの進捗管理 研究プロジェクトの運営ミーティング、研究チームミーティング等の運営、各研究チーム等を含む研究プロジェクトの進捗状況の把握・調整を行う。また、研究プロジェクトに関係する論文発表、学会発表、知的財産の取得、その他研究成果の把握・整理を行う。
③ プロジェクトの予算管理 学内共同研究者、協力機関等への予算配分案の調整・作成を行うと伴に、研究費の執行状況の把握及び研究計画や法令・補助条件等に適合しているかの 確認を行う。また、内部監査、外部資金の額の確定検査等の検査への対応を事務と連携して行う。研究目的・内容に必要なスペックを満たす機器等のリストアッ プ及び調達の際の仕様書等の作成、メーカーや経理担当者との調整を行う。
④ プロジェクト評価対応関連業務 ファンディング・エージェンシー等による年度評価、中間評価、事後評価等に対して報告書、プレゼンテーション資料等の作成やその支援、ヒアリングへの出席等の対応を行う。また、研究プロジェクト自体で行う評価委員会の開催・運営を行う。
⑤ 報告書作成業務 各種報告書に必要な研究成果等の整理、研究者・研究チームとの執筆内容の調整・整理・取りまとめを行い、ドラフトを作成する。また、報告書の添削・改善アドバイスや報告書が研究計画等へ適合しているかどうかの確認を行う。
(4)関連専門業務
① 教育プロジェクト支援業務 教育研究拠点形成や、連合大学院設置等、大学院教育を主とした連携支援を行う。国・大学の大学院教育方針を理解しつつ連携構想を研究面から整理するとともに、学内関係者および外部関係機関との連絡・調整を行い、教員・事務と共同で連携に関する具体的な手順を進める。
② 国際連携支援業務 国際的な教育研究に関するコンソーシアム形成とう、海外機関との連携を進めるにあたり、海外の教育研究動向・状況を理解し、説明資料作成、連絡、調整、契約、調印式等の現地でのイベント開催等の一連の業務を、教員、事務職員と連携して行う。
また、国際共同研究支援の一環として、国外から研究者を招聘するための連絡、調整等を行う。
③ 産学連携支援業務 企業との組織的連携、産学官連携コンソーシアム、地域振興を含めた地域産業界との連携の構築支援を行う。具体的には、企業と研究者の研究プロジェ クトに対する考え・要望を聞き、方向性を整理し、プロジェクトの実現に向けた交渉・仲介を行う。また、産業界と連携し公的競争的資金による複数の当事者に よる大型・長期のプロジェクトの推進を支援する。
④ 知財関連業務 必要に応じて学内の関連部署と連携・調整しつつ、知財の発明範囲の確定、特許明細書の検討・作成、企業と共同出願する際の調整・交渉を行う。また 産学官連携コンソーシアム、特区構想等の特別な取り組みについては、事業趣旨や申請内容を踏まえ、当該事業に最適な知財の取り扱いを提案できる。
⑤ 研究機関としての発信力強化推進 研究活動に関係する研究機関としての提言、宣言等の立案を支援する。また、学外の研究者や学外ステークホルダー等に対する研究機関としての発信力・ブランド力を強化するため、研究内容、研究環境等に関する広報活動に参画する。
⑥ 研究広報関連業務 Webサイトの掲載内容の立案、デザイン、管理や更新を行う。その他、ニュースレター、パンフレット等の海外向けも含めた広報資料の企画・作成を 行う。 また、プレス発表等の手配や取材の対応を行う。研究会や一般向けセミナー等におけるプレゼンテーション資料の作成や研究内容・成果の発表・報告を行うと伴 に、セミナー等の成果の取りまとめ、来場者とのネットワークの形成を行う。
⑦ イベント開催関連業務 シンポジウム等の企画・立案、プログラム策定を行い、必要な講師等の選定・招聘、関連する手続等の事務部門・イベント会社との調整を行う。また、イベントの対象に合った適切な広報を行い、準備・開催当日の管理・運営を行う。
⑧ 安全管理関連業務 必要に応じて学内の関連部署と連携・調整しつつ、薬品等の取扱、遺伝子組み換え動植物、病原性微生物、放射線等の実験に関する法令等への適合性確 認や定期的な運用状況の確認を行う。併せて、保管・実験等に必要な申請書類等の作成を行う。また、事故発生時の学内外の対応を行う。海外調査、フィールド ワーク等における参加研究者の把握、実施計画の作成、保険加入等の管理を行う。
⑨ 倫理・コンプライアンス関連業務 必要に応じて学内の関連部署と連携・調整しつつ、利益相反や知的財産・研究成果の取り扱いに関する確認、実験等に伴い収集する個人情報の管理等を 行う。また、研究者等に対する各種倫理・コンプライアンス関連の助言・情報提供を行うとともに、倫理・コンプライアンス違反があった際の学内外の対応を行 う。

リサーチアドミニストレーター(URA)リンク集

リサーチアドミニストレーター(URA; Univsersity Research Administrator)の業務に関するリンク集です。

【リサーチ・アドミニストレーターとは】

  1. リサーチ・アドミニストレーター (URA) という職業を知っていますか?:丸山 浩平氏、阿部 佑氏(東京農工大学 先端産学連携研究推進センター)へのインタビュー(Chem-station.com)

【組織】

  1. リサーチアドミニストレーション研究会
  2. Society of Research Administrators (SRA) 
  3. National Council of University Research Administrators (NCURA)

【企業】

  1. エルゼビア・ジャパン株式会社イベントエルゼビア研究戦略セミナー2013年6月26日「研究評価」エルゼビア研究戦略セミナー2012年6月7日「URAを取り巻く環境の最新情報」
  2. トムソン・ロイター・プロフェッショナル株式会社トムソン・ロイター 学術情報ソリューションが提供するURA・研究支援実務担当者向け有料研修

【国立大学】

  1. 京都大学 学術研究支援室(Kyoto University Resaerch Administration Office):   「科研費申請書の教科書」”落ちる申請書には理由があった!”URA募集特設サイト
  2. 金沢大学 先端科学・イノベーション推進機構 (Organization of Frontier Science and Innovation, O-FSI) 
  3. 北海道大学URAステーション北海道大学創成研究機構研究支援室
  4. 大阪大学 大型教育研究プロジェクト支援室 (Osaka University Research Administrator) :
  5. 東京大学 研究活動 リサーチ・アドミニストレーター
  6. 名古屋大学学術研究・産学官連携推進本部
  7. 九州大学学術研究推進支援機構(University Research Administration Office)
  8. 筑波大学 URA研究支援室(Research Administration Office)
  9. 広島大学 研究推進機構
  10. 九州工業大学リサーチ・アドミニストレーション・センター
  11. 岡山大学ニュース「本学におけるURAは、森田学長が直接指揮する組織として設置。」
  12. 奈良先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究推進センター
  13. 東京医科歯科大学研究推進・産学連携
  14. 東京工業大学研究推進部
  15. 電気通信大学 研究・産学連携
  16. 豊橋技術科学大学 研究・技術開発
  17. 神戸大学 学術研究推進機構
  18. 熊本大学 研究

【私立大学】

  1. 早稲田大学 研究推進部
  2. 慶應義塾大学研究連携推進本部
  3. 同志社大学研究開発推進機構同志社大学リサーチ・アドミニストレーターについて(PDF)、