「 自然 ネイチャー 」 一覧

相手の体に触れない新しい”体位” カエルで発見

  2016/06/18    自然 ネイチャー

カエルの受精は体外で起こりますので、雌が産んだ未受精卵に雄がただちに精子をかけられるよう、予め雄が雌を抱きかかえるような体勢をとります。この行動は「包接」と呼ばれますが、カエルの包接の”体位”はこれまで6種類が知られていました。 (PeerJ 4:e2117 https://doi.org/10.7717/peerj.2117) インドの研究者らは、ボンベイナイトフロッグ(英語名:Bombay night frogs, 学名:Nyctibatrachus humayuni)が、この6つのいずれでもない、新しい体位で包接することを発見し、この新しい体位を「背面またぎ」(Dorsal straddle)と命名しました。 (PeerJ 4:e2117 https://doi.org/10.7717/peerj.2117) この体位の特徴は、雄は雌を抱きかかえることはせず、葉や木の枝をつかんだりして体を保持しながら雌の背中の上にまたがる格好になり、雌の背中に精子を放出するというものです。射精後に雄は雌から離れ、そのあと、雌が産卵します。背中を伝わり落ちてきた精子が、産み出された未受精卵に到達して受精が起こると考えられます。 … しかし、ハンケン氏が面白いと思ったのはその後だった。 「ほとんどのカエルは、メスが産卵するのと同時にオスが精子を出します。ボンベイナイトフロッグの場合、メスはオスが去ってだいぶ経ってから卵子を放出します。これにはとても驚きました」  ダス氏とその研究チームは、この時間差はオスの精子がメスの背中を下りてきて受精するのを待つためではないかと考えている。ハンケン氏も、おそらくその 推測は正しいだろうとしながらも、卵子と精子が正確にいつどこで出会うのかについてこの研究は言及していないと指摘した。 (カエルの交尾に「7番目の体位」発見 NATIONAL GEOGRAPHIC日本版 2016.06.17) Froggy Style: New Sex Position Discovered Among Frogs and Toads 参考 Willaert B, Suyesh R, Garg S, …

クラゲの中に入り込んで泳ぐ魚をオーストラリアの写真家が撮影

  2016/06/11    自然 ネイチャー

オーストラリアの写真家ティム・サミュエル(Tim Samuel)氏が海中で不思議な光景を目撃し、撮影した写真をインスタグラムに投稿したものが話題になっています(2015年12月、オーストラリアのバイロン・ベイで撮影)。 I’m loving hearing where you are all from and where you saw this posted, keep it up, it’s putting a big smile on my face It is crazy how much attention this little guy is getting. When @franny.plumridge …

30年間冷凍保存されていたクマムシが生き返る

  2016/01/15    自然 ネイチャー

国立極地研究所の研究者らは、1983年11月に南極昭和基地周辺で採取されたコケ試料を30年ぶりに解凍し、コケ試料中に含まれていたクマムシの個体を蘇生させ繁殖能力を確認することに成功しました。 餌のクロレラを与えて飼育すると、1匹はあまり食べずに死んだが、もう1匹は5回産卵し、14匹がかえった。また、コケの中から卵が見つかり、水につけると6日後にかえり、餌を与えると成長して産卵した。 (毎日新聞2016年1月15日) Long-term survival has been one of the most studied of the extraordinary physiological characteristics of cryptobiosis in micrometazoans such as nematodes, tardigrades and rotifers. In the available studies of long-term survival of micrometazoans, instances of survival have …

アマミホシゾラフグ ミステリーサークルをつくる不思議な魚が2015年度「新種トップ10」に選出

  2015/05/21    自然 ネイチャー

何年も前から奄美大島の海底でダイバーらによって目撃されていたミステリーサークル。誰が一体何の目的でこのような不思議な幾何学模様を海底の砂場に作っていたのか、その謎が解けたのが2014年でした。ミステリーサークルをつくっていたのは、新種のフグ。このフグが「新種トップ10」に選ばれました。 「新種トップ10」は、米ニューヨーク州立大の国際生物種探査研究所(State University of New York College of Environmental Science and Forestry (ESF))が毎年選び、分類学の父と呼ばれる植物学者リンネの誕生日5月23日に合わせて発表しているものです。 ESF: Top 10 New Species for 2015 Pufferfish: ‘Crop Circles’ under the Sea Torquigener albomaculosus Location: Japan How it made the Top 10: Scientists recently solved a …

辛い状況の仲間を助ける、ドブネズミの共感力

  2015/05/14    自然 ネイチャー

大変な思いをしている人に手を差し伸べるのは、人間や犬などの高等な動物だけが持つ優しさかというとそうでもないようです。関西学院大学の研究グループが、ラット(ドブネズミ)にも仲間を助ける感覚が存在していることを2015年5月12日にAnimal Cognition誌で報告しました。 下の写真に示すように、2つの区画のうち水を張ったほうに一匹のラットを入れ、他方にも別のラットを入れます。真ん中の透明な仕切りにはドアがついていて、水がないほうにいるラットはそのドアを開けて、水中にいるラットを助け出すことができるつくりになっています。このような装置で、ラットが水中の仲間を助けるため仕切りのドアを開けるかどうかを調べる実験を行いました。 (説明の語句を除く写真部分は関西学院大学報道資料より転載) この実験の結果、ラットが、水中にいる仲間のラットを助ける行動をとることが明らかになりました。 面白いことに、自分自身にこの辛い”水責め”経験があるラットのほうが、仲間を助けるまでの時間が早いということが示されました。下記の図で、横軸はセッション回数、縦軸はドアを開けるのにかかった時間。自らも”水責め”された経験があるラットは、2、3回のセッション後には仲間を速やかに助けることを学習しています。 (関西学院大学報道資料より転載) 自分自身が過去に苦しんだことがある人のほうが、他人の苦しみを察する能力が高いということに通じるのでしょうか。 参考 Nobuya Sato, Ling Tan, Kazushi Tate, Maya Okada. Rats demonstrate helping behavior toward a soaked conspecific. Animal Cognition, 12 May 2015 ; DOI: 10.1007/s10071-015-0872-2 溺れる友に手を差し伸べるラット  —ラットにおける援助行動— (関西学院大学 報道資料2015年5月11日)(PDFファイル3ページ):”関西学院大学文学部・佐藤暢哉教授およびその研究グループは、齧歯(げっし)類であるラットが、窮地に陥っている仲間のラットに対して共感し、その苦境から助け出すことを示しました。” Rats will try to …