日本の科学と技術

キーエンスの蛍光顕微鏡

キーエンスの蛍光顕微鏡はボックスの中に収納されているので、暗室が不要です。しかもコンパクトなので机の片隅に置くことができます。

接眼レンズを覗き込んで試料の蛍光像を自分の目で直接見たりせずに、PCのモニターに映し出された蛍光画像をみながら操作します。ステージのXY軸のノブを手で動かしてサンプルの位置合わせをすることはせず、PCのマウス操作、カーソルの位置で見たい視野を決めてピントも合わせます。

そういう意味で、蛍光顕微鏡の概念(暗室が一部屋必要、肉眼で実際に覗き込んでみるもの)をガラリと変える製品でした。

とにかく研究者がやりたい機能が手軽にできてしまうというのがキーエンスの製品の特長でしょう。

  1. 20x対物レンズで視野をずらしながら撮影してタイリングして大きな画像になるので、4x対物レンズで撮影できる範囲の大きな切片(マウスの脳全体など)が20xという高解像度で撮影できる。それが全部自動。
  2. 手持ちのニコンやオリンパスのレンズが余っていれば、それも使える。キャリブレーションは自動。
  3. マルチウェルプレートでも、プレパラート(スライドグラス)でも、ディッシュでも使える。
  4. タイムラプスイメージングができる。
  5. 3Dイメージもとれる
  6. ソフトウェアが充実していて細胞の数を数えたりしてくれる。
  7. 明視野、暗視野(蛍光画像)がとれる。
  8. 蛍光の光源はLED光源(水銀ランプやレーザーではない)
  9. 多波長の蛍光が取得可能

All-in-One Fluorescence Microscope | KEYENCE BZ-X Series キーエンス KEYENCE CORPORATION チャンネル登録者数 1.3万人
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気になるお値段ですが、キーエンスの営業さんにちらっと聞いたところ、フルスペックで2500万円くらい、ミニマムだと500万円程度だそうです。研究費が潤沢なラボなで自分で買えそうですし、そうでなければ大学が共通機器として買う価格帯ですかね。

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