日本の科学と技術

小学校のさくらんぼ計算とは

小学校の算数では、筆算をやるときに横線を定規で引かないと減点されたりバツをつけられたりするということに驚いたのですが、ツイッターをあれこれ見ていたら、「さくらんぼ算」なるものも教えられているということを知りました。さくらんぼ算というのは初めて聞きました。

さくらんぼ計算の強要

またしても、答えは合っているのに「さくらんぼ算」を使わなかったから減点という、意味不明の採点。これが日本の公教育の姿かと思うと、ゾッとします。小学校は強制収容所か何かなのか?

 

さくらんぼ計算とは

下の写真がさくらんぼ算らしいのですが、何をやっているのかよくわかりません。やば、小1の算数ができない自分。14-6=8じゃだめなのか。。

おお、これがさくらんぼか。確かに、サクランボに見える。

さくらんぼ算は授業で先生が工夫したものとか、塾が編み出したテクニックではなく、文部省検定済の教科書でしっかりと説明されているようです。


7+8=7+(3+5)=(7+3)+5=10+5=15とやるらしい。

9+4=9+(1+3)=(9+1)+3=10+3=13でいいのか。

ここで疑問に思ったのですが、上の例で3がどこから来たのかといえば、実際に頭の中でやっていたのは、

7+8=(10-3)+(3+5)=15だったように思います。

9+4=(10-1)+(1+3)=13 というわけですね。

普段自分は頭の中でどういう計算をしていたのかと考えてみると、

7+8=7+(3+5)のこともあれば、7+8=(5+2)+8=5+(2+8)=5+10=15 のこともあります。いずれにしても、確かにサクランボ計算を頭の中でやっていたようです。

さくらんぼ計算が何かわかったので、さっきわからなかった問題にチャレンジ。

14-6=14-(4+2)=(14-4)-2=10-2=8

上の写真の図のように考えるなら、

14-6=(10+4)-6=(10-6)+4=8 ということですね。さくらんぼ算を無事マスターできました。というか、頭の中ですでにやっていました。

上のツイートにもあるように、みんな、頭の中でサクランボ計算をやっているみたいです。

だとすると、なぜサクランボ算が非難されているのでしょうか。

上のツイートの写真の答えだと、

16-9=(16-9+9)-9=(7+9)-9=7 と、16-9の計算を頭の中でやったあと、サクランボをつくっているようなので、サクランボにする意味がなくなっているように思います。おそらく、通常のサクランボ計算だと、

16-9=(10+6)-9=(10-9)+6=1+6=7

11-8=(10+1)-8=(10-8)+1=2+1=3

ということになるのだと思います。

 

サクランボ算の問題点

自分はサクランボ算という言葉を知りませんでしたが、自分が暗算だと思って頭の中でやっていた計算が実はサクランボ算そのものだということがわかりましたので、サクランボ算の何がけしからんのかがわかりません。

  1. 「さくらんぼ計算」をけしからんと言う親の大問題 小学1年生から「さくらんぼ検算」に親しみ日本を支える人材を育てよう 2018.11.20(火) 伊東 乾 JBPress

上の記事を読んだら、べつにサクランボ計算そのものには何も問題はなさそう。暗算するときに頭の中で行っている計算のステップを紙に書き出すよう、小学校の先生が強要していることが問題なのでしょう。

  1. 小学校算数の「さくらんぼ計算」に戸惑う声 文科省の見解は? 2018年11月15日20時01分 JCASTニュース

 

サクランボ計算はいいとして、自分が知りたいのは、2桁+2桁の計算をみながどうやっているのかということ。自分は、もしやるとしたら、

63+58=(60+3)+(50+8)=(60+50)+(3+8)=110+11=121 のようにやるかなと思いますが、いまどき、ウェブブラウザのグーグル検索画面で計算したり、エクセルで計算したりするので、暗算をやることはまずありません。気分によっては、

63+58=(60+3)+(60-2)=(60+60)+(3-2)=121 とするかもしれません。暗算をしても、不安が残るので、やはり計算機を使うでしょう。小学校では計算ドリルという面倒な宿題がありましたが、その後計算が必要になったのは、大学受験のときの入試の化学で4桁÷4桁みたいな計算が面倒くさかった記憶があるだけで、それ以外は計算機でしか計算したことはありません。

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