京大霊長類研で研究費不正 松沢哲郎元所長らを懲戒解雇 松沢氏は事実誤認を主張

      2020/12/04

松沢哲郎氏の説明

今回の研究費不正に関して松沢氏は個人のウェブサイトで説明をしています。一部をかいつまんで紹介します(太字強調は、当サイト)。

  • 不正使用」と報道されてまいりましたが、私的流用はありません業者への預け金もありません
  • 業者との長年の癒着などもありません
  • 日本学術振興会や文科省から交付された全額がケージ建設の事業のみに使われ、国民の皆様に由来するお金はいっさい無駄に使われていません
  • 一般競争入札の手続きが適正におこなわれていなかったという「不適正」の認定が、一般競争入札である高額契約12件すべてについてなされました。その契約総額が9億7019万円で会計検査院が指摘した総額の86%を占めます。しかし、これは「入札手続きが不適正」とされた契約の総額であり、損失額ではありません
  • サル類のケージを作製し納入できる業者は、国内に2社しかありませんでした。チンパンジーの大型ケージのように既製品がまったくない、まだ誰も作ったことがないものを作り、かつ仕様書や見積書などの物品購入手続きを規定どおりに進めるのは、むずかしかったと思います。
  • 不正の判定の基礎となる大学の調査そのものが事実を誤認しており、このため誤った事実認定に基づく不正の認定になっていること、及びそうした点の不当性を指摘して、不服申立てをして再調査をお願いしてきました。

(引用元:懲戒の知らせを受けて 松沢哲郎 https://www.tetsuro-matsuzawa.net/

 

松沢氏の説明と報道内容に食い違いもあるため、実際のところ何がどうだったのか自分にはわかりませんが、おそらく2社しかない会社の一方が必ず落札するようしていたということなのでしょう。”既製品がまったくない、まだ誰も作ったことがないものを作り、かつ仕様書や見積書などの物品購入手続きを規定どおりに進めるのは、むずかしかった”という説明には、理解できる部分があります。あくまで一般論として言うならば、仕様書が完全に完成品を表すことはないでしょうから、単純に安いほうに発注することになって期待外れのものが納品される危険があることは想像に難くありません。しかしながら競争原理が働かない状態だと、言い値で買う恐れがあり必要以上に高いお金を払って発注していた可能性もあります。もしもそういうことであれば、やはり国民の税金が無駄に使われたということになります。具体的にどんな仕様のものがいくらだったのかを世間に公表すれば、不正の度合いが判断できるでしょう。

今回のニュースを見ると、ネットで話題になっていた「カッシーナ」問題が思い出されます。おなじく「一般競争入札」で理研が高級イタリア製家具を計954万4500円で購入していた事件ですが、なぜかあれは研究不正としての追及がありませんでした。ソファーとしての機能だけを仕様書に記すならば、カッシーナを公費で一般競争入札により購入することは不可能なはずです。研究にイタリア製家具が必要な理由もわかりません。

幹細胞研究開発棟2Fセミナー室等什器類 平成23年3月8日 (株)カッシーナ・イクスシー 4,672,500
幹細胞研究開発棟2階交流スペース及び居室用什器 平成23年3月18日 (株)カッシーナ・イクスシー 4,872,000 (理化学研究所の無駄遣いが酷い! 税金で1000万円の高級家具を買っていたことが判明 ガジェット通信 2014年3月20日 18:45 エキサイトニュース

 

研究費不正で懲戒解雇解雇

  1. 京大特別教授ら2人を懲戒解雇 チンパンジー研究の権威・松沢氏ら研究費不正(2020年11月24日 16:25 京都新聞)チンパンジー研究の世界的権威で文化功労者である京都大の松沢哲郎特別教授(70)らが京大霊長類研究所(愛知県犬山市)などに関わる研究資金約5億円を不正支出していた問題で、京大は24日、松沢氏と同研究所の友永雅己教授(56)を懲戒解雇するなど、研究者と事務職員の計6人に懲戒処分を行った。… 2人のほかは野生動物研究センターの平田聡教授(47)を停職1カ月、森村成樹准教授(50)を同2カ月。当時同研究所の事務方トップだった60代男性事務職員、契約担当の掛長だった50代男性事務職員を戒告とした。
  2. 京大霊長類研究所 不正支出で懲戒解雇 (11/24(火) 20:11 ABCニュース YAHOO!JAPAN

 

研究費不正で返金

  1. 研究費9億円を返還 霊長類研の不正経理問題で (2020.11.9 18:24産経WEST)京都大霊長類研究所(愛知県犬山市)のチンパンジー飼育施設の整備工事をめぐり、公的研究費など約5億円が不正支出された問題で、研究費の一部を支給した独立行政法人「日本学術振興会」が京大に対して加算金を含めた約9億円の返還を求め、京大が全額返還していたことが9日、文部科学省への取材で分かった。京大は9月に返還していたが、公表はしていなかった。

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