日本の科学と技術

不正行為対応ガイドライン

以下の文章は、文部科学省及び独立行政法人日本学術振興会が公表している科研費の使用等に関するガイドラインですが、税金を使って研究を行なっている日本の研究者の間で共有されているべき事項です。

科研費が国民の貴重な税金で賄われていることを十分認識し、科研費を公正かつ効率的に使用するとともに、研究において不正行為を行わないよう留意してください。

研究成果の発表とは、研究活動によって得られた成果を、客観的で検証可能なデータ・資料を提示しつつ、研究者コミュニティに向かって公開し、その内容について吟味・批判を受けることである。

不正行為は、科学そのものに対する背信行為であり、研究費の多寡や出所の如何を問わず絶対に許されない。これらのことを個々の研究者はもとより、研究者コミュニティや大学・研究機関、研究費の配分機関は理解して、不正行為に対して厳しい姿勢で臨まなければならない

公表した研究成果に誤りや不正行為が関わっていたことに気づいたら、直ちに研究者コミュニティに公表し、取り下げることが必要である。

「競争的資金に係る研究活動における不正行為対応ガイドライン」(平成18年8月:科学技術・学術審議会研究活動の不正行為に関する特別委員会)では以下の行為を不正行為としている。

(1) 捏 造:存在しないデータ、研究結果等を作成すること。

(2) 改ざん:研究資料・機器・過程を変更する操作を行い、データ、研究活動によって得られた結果等を真正でないものに加工すること。

(3) 盗 用:他の研究者のアイデア、分析・解析方法、データ、研究結果、論文又は用語を、当該研究者の了解もしくは適切な表示なく流用すること。

 

論文等において不正が認定された場合や研究費の不正使用が認定された場合は、競争的資金等の返還に加えて、認定された年度の翌年度から最長10年間、競争的資金等への申請が制限される。

捏造、改ざん、盗用の不正が認定されたときの措置の対象者は以下の者が該当する。

(1) 不正行為に関与したと認定された者(2~10年)

(2) 不正行為に関与したとまでは認定されないものの、不正行為があったと認定された研究に係る論文等の内容について責任を負う者として認定された著者(1~3年)

(日本学術振興会のウェブサイト http://www.jsps.go.jp/j-grantsinaid/15_hand/data/h26/kakenhi_checklist.pdf より一部を抜粋、一部赤文字で強調)

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