内閣府のムーンショット型研究開発制度の実施状況 アイデア公募終了ー目標案設定へ←今ココ!

IMPACTの後を受けて、ハイリスクハイリターンの研究を目指すムーンショット型研究開発制度の実施が検討されているようですが(参考過去記事:ムーンショット型研究開発制度)、新聞でときおり報道されるこのムーンショット型研究の現状は、今どうなっているのでしょうか?

ムーンショット型研究課題の公募 

ムーンショット型研究の課題が公募される前段階として、ムーンショット研究のアイデアが公募されていました。締め切りが延長されたあたり、あまり良い案が集まらなかったのかもしれません。

ムーンショット型研究開発制度に関する提案・アイデア公募

募集期間平成31年3月15日(金)~平成31年5月7日(火)13:00まで(4月15日、締め切りを延長しました)(内閣府

もう締め切られてからまる2カ月経過しましたが、どのようなアイデアが国民から出てきたのでしょうか?

ムーンショット型研究開発制度に関する提案・アイデア

人類を月に送るような壮大なアイデアが募集されていたわけですが、具体的にどんなアイデアが集まったのか非常に気になります。

朝日新聞の記事によれば、このムーンショット型研究開発制度では現在、「第二の緑の革命」「生活習慣病と無縁の社会」など21件のアイデアが検討されている。今後、有識者が議論して2〜3件に絞り込む。1000億円超の予算が計上されているという。(「ムーンショット型」研究支援という壮大な的外れ 再び失敗へと歩みだす内閣府の科学政策 為政者が「アクティブ運用」するな 伊藤隆太郎 朝日新聞記者(科学医療部) 2019年07月05日 ノーベル賞|ムーンショット|基礎研究|科学政策 ウェブ論座 全文閲覧は要ログイン)

報道されたテーマを見る限り自分は全然ワクワクしません。いじめやハラスメントが根絶された社会の実現とか、労働作業は全部ロボットやAIに任せておいて、全ての人が働いても働かなくても生きていける社会の実現とか、何かもっと一見実現が不可能と思えることにして欲しいものです。

ここで出てきたアイデアに基づいて、研究分野、研究領域、大きな研究テーマが示されて、具体的なプロジェクト課題が公募されるようです。今後の段取りは、以下の報道が参考になります。

今後、毎月1回程度ビジョナリー会議を開催し、8月には目標案を固め、総合科学技術・イノベーション会議で決定し、プログラムマネジャー(PM)の公募を行う予定。(内閣府、ムーンショット型研究開発制度のための目標を公募 2019.03.18 08:00 寛和久満夫=科学ジャーナリスト 日経バイオテクONLINE 有料記事)*太字強調は当サイト

  1. 総合科学技術・イノベーション会議 > 開催案内一覧 (内閣府)

ムーンショット型研究開発制度への批判・コメント・感想など

  1. ムーンショット型研究開発制度にかかわるビジョナリー会議:議事要旨 感想文 2019/06/01 有機化学論文研究所
  2. ムーンショット研究 その1 by Toshiyuki_Oshiki 2018/12/24 
  3. 1000億円規模「ムーンショット型研究」に思う~政府予算原案内示 今後どのような評価指標・方法で配分するのか、申請書の審査にあたる評価者は誰がどのような基準で選定するのか、注目したい。 畑恵 2018年12月18日 12時31分 JST | 更新 2018年12月18日 12時31分 JST 
  4. 「ムーンショット型研究開発制度」に対する長い批判と、うんざりしている制度コアメンバー まとめました。 kyslog 2017年9月 togetter 

ムーンショット型研究開発制度に係るビジョナリー会議


 

  1. 第1回 ムーンショット型研究開発制度に係るビジョナリー会議(首相官邸 政策会議) 議事 ムーンショット型研究開発制度の進め方及び目標について 意見交換 ムーンショット型研究開発制度に係るビジョナリー会議(第1回)政府出席者名簿  ムーンショット型研究開発制度の創設 未来社会の姿と今後顕在化するであろう課題に関する考察 「2018年の未来生活」調査(PDF/488KB)  ムーンショット目標において考慮すべき視点(案) ビジョナリー会議の進め方について ムーンショット型研究開発制度の基本的考え方について 「ムーンショット型研究開発制度に係るビジョナリー会議」の設置についてムーンショット型研究開発制度に係るビジョナリー会議の開催等のお知らせ 尾崎委員提出資料(PDF/288KB) 北野委員提出資料(PDF/KB)
  2. http://www.mext.go.jp/kaigisiryo/2018/09/__icsFiles/afieldfile/2018/09/27/1409680_02.pdf

 

参考(ImACT)

  1. 平成30年12月13日 内閣府ImPACT室 革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)に係る終了時評価についてPDF) 失敗を恐れずに困難な課題に果敢に挑み、将来の成長分野を切り拓いていく ための新たな研究開発の仕組みとして、平成 25 年度に革新的研究開発推進プロ グラム(ImPACT)が創設され、5年間の時限的な試みが行われてきた。 ImPACT が対象とする研究開発は、成功時には産業及び社会に大きなインパク トが期待されるが必ずしも成功するとは限らない、ハイリスク・ハイインパクト なものであり、そのような挑戦的な構想・アイデアを全国の研究者等から広く募集し、それら応募者の中からチャレンジ精神に富んだ優秀な人材をプログラム・マネージャー(以下、「PM」という。)に抜擢し、研究開発のマネージメントを委ねることを特徴として推進してきた。