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日本人とは何か? 大坂なおみ選手の活躍で問われる「日本人」の定義

大坂なおみ選手(日清食品 所属)の活躍

カップヌードルCM 「大坂半端ないって 篇」 30秒 / 大坂なおみ (日清食品グループ公式チャンネル 2018/05/25)(削除)

カップヌードルCM 「熱湯コート園 篇」 30秒 / 大坂なおみ (削除)

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USオープン2018優勝選手を育てた子育て

 

 

  1. Haitian community basks in Naomi Osaka’s U.S. Open championship (Donald Hunt Tribune Staff Writer Sep 14, 2018)

 

大坂なおみ選手の活躍で問われる日本人の定義

「私が日本に行くと、みんな戸惑うの。自分の名前からは、黒人の女の子だなんて思いもしないから。」

“When I go to Japan, people are confused. From my name, they don’t expect to see a black girl,” she revealed. (US Open 2018: Naomi Osaka, the new face of tennis, gears up for another battle against ‘biggest idol’ Serena Williams. Anuradha Santhanam Sep 07, 2018 17:54:15 IST FIRSTPOST)

大坂なおみ選手が、日本生まれのテニス選手として初めて4大大会で優勝した。ハイチ系アメリカ人を父に、日本人を母に持つ大坂選手が優勝したことで、日本の昔ながらの人種についての感覚や、文化的なアイデンティティのとらえ方が問われている。(大坂なおみ優勝で「日本人」の定義は変わるか The New York Times / 東洋経済ONLINE 2018/09/13 15:00)

 

US Open winner Naomi Osaka redefines ‘Japanese’

(大坂なおみ選手の母)大坂環(たまき)さんはすでに付き合っている人がいた。外国人で黒人だった。環さんの父親はそれを知って怒り狂った。一家の恥になる、と娘を非難した。二人は大阪に移り、環さんと、日本語が上達していたフランソワさんは二人ともそこで職を見つけた。それから10年以上の間、環さんが家族と連絡を取ることはほぼ全くなかった。(訳出:当サイト)

Tamaki was already seeing someone — a foreigner who also happened to be black. Her father erupted in outrage, excoriating her for bringing disgrace on the family. The couple moved south to Osaka, where both Tamaki and Francois, whose Japanese was improving, found work. For more than a decade, Tamaki would have virtually no contact with her family. (Naomi Osaka’s Breakthrough Game By Brook Larmer Aug. 23, 2018 The New York Times)

大阪市内で大手語学学校の英語講師をしていたという。父親の元同僚はこう語る。「大阪弁を喋るひょうきんなアメリカ人とお父さんは人気でした。大坂さんのお母さんも強烈な個性で面白い人。なおみちゃんが強くなれば、きっと人気者になるだろうなとみんなで話していたんです」 一家は当時、同中央区南東部の空堀商店街近くに住んでいたが、その後、米国へ移住したという。(大坂なおみをコーチした父親は地元・空堀商店街で人気の英語講師 2018.9.11 20:16 AERAdot.)

 

大坂なおみ選手のアイデンティティ

今大会中、海外メディアからも日本や米国へのアイデンティティーの質問がぶつけられた。「父がハイチ出身だから、私はニューヨークに住むハイチ人の家庭で育った。おばあちゃんと住んでいて、ママは日本人だから日本文化の中にもいた。米国文化というなら、私は米国在住だからそれもある」。大坂は少し難しい顔をして答えた後「これで答えになっているといいんだけど」とほほ笑んだ。(大坂なおみ 日本人の謙虚さとハイチ人の陽気さ それに米国人の自由さ 2018/9/10(月) 6:00配信 YAHOO!JAPANニュース/スポニチSponichi Annex)

日本での記者会見で、ハフポストの記者が大坂選手にアイデンティティに関する質問をして、ツイッターなどでは批判の嵐になってしまったようです。アメリカでは無遠慮に聞かれていた質問でも、日本で同じように聞くことは憚られるということでしょうか。

大坂選手はUSオープン2018で決勝進出を決めた試合後の記者会見で、自らのアイデンティティに関する質問を受け、答えています。


大坂なおみ 凱旋 帰国記者会見 FNN.jpプライムオンライン 2018/09/13 にライブ配信 (削除)

13人目は、ネット媒体のハフポスト。(1)「海外の報道で(大阪選手の)活躍とか存在が古い日本人像を見直したり、考え直すきっかけになっているという様な報道がありますけど、ご自身はアイデンティティーを含めて、その辺をどのように受け止めていらっしゃるのか、考えを聞かせてください」
(2)「(テニスに関して?と逆質問を受け)テニスというよりも、古い日本像というものが、その、日本人の間に生まれた人が日本人という古い価値観があると思うんですけど、大坂選手の活躍で、バックグラウンドが報道される中で、そういった考えが少し、変えよう、変わろうという動きも出ていると思うんですけれども」
(3)「(司会が『最後の質問…』)もう1問だけ、いいですか」(司会は「いや、結構です。最後にします」)(大坂なおみ会見「全質問」 メディアは彼女に何を聞いたか J-CASTニュース / 2018年9月13日 20時5分)

既に女子テニスの日本代表選手として出場経験があることや、その他の質疑応答などから、大坂選手が自分は日本人だという認識を明確に持っていることはわかります。しかし、報道記者として、この日本におけるセンシティブな問題に関してあえて本人の言葉で聞きたかったのかなと思います。私は個人的には、ハフポストの記者の質問こそが、あの記者会見の中で出た質問の中では自分が一番知りたい質問でした。日本人に向かってあなたは何人かと聞いたようなものだから失礼だと憤る人がいるのは理解できますが、現実としてハーフの人が日本社会で疎外感を持っていることや、日本人の中に「日本人の快挙」として喜んでいいのか戸惑っている人がいる以上、記者としてはどうしてもこの質問をしたかったのでしょう。日本人にとって、最も重要な根本的な問題に関わる質問だったのではないでしょうか?大坂選手のご両親には子供をどこの国で育てるか、何語を身につけさせるかという選択があったこと、本人にも国籍や何語を習得したいかという選択があること、22歳までにアメリカ・日本の二重国籍のうちどちらか一つを選ばなくてはならないことを考えれば(法務省)、なおさらこの質問があの場に相応しくなかったともいえないと思います。むしろ、困惑している日本人らに安心感を与えるための良い質問だったのではないでしょうか?使う言葉に慎重になったあまり、何を聞きたい質問かが相手に伝わりにくくなって混乱を招いたようです。大坂なおみ選手は記者に聞き返して質問の意図を確かめたあとで、聞かれた質問(人種、国籍といったアイデンティティ)および、当初誤解して受け取った質問(テニスのスタイルがどこで培われたのか)の両方に関して率直に答えました。

この質疑応答を見た日本人の多くが、この記者の質問が大坂なおみ選手を困惑させたと思って、なお一層多くの批判が殺到したようです。しかし、やり取りがギクシャクした理由は、「Lost in translation」が起きていたせいのようです。英語学習掲示板Lang-8に詳細な説明があったので、特にその部分の英語のトランスクリプトを紹介しておきます。

会見では大坂選手が自分自身のアイデンティティーについて聞かれ、困惑した表情を示し、「それは質問ですか?」と逆に記者に質問し、笑いを誘います。そこで「糞質問」、「記者はアホだな〜」、「記者をちゃんと見抜いてる」というようなコメントがネットでたくさん寄せられました。確かに日本語だけを聞くと、そういう印象を持つかもしれませんが、英語が分かる人は大分違う印象を持つはずです。 …

記者: 海外の報道などで大坂さんの活躍ですとか、存在というのが古い日本人像を見直したり、考え直すきっかけになっているというふうな報道があるんですけれども、ご自身のアイデンティティーを含めてその辺をどのように受け止めていらっしゃるかお考えをお聞かせください。
通訳: Your performance and your victories remind us of an…old style Japanese. How do you think of those comments and what do you think of your own identity? 
大坂選手: Wait me… I’m old style Japanese? 
通訳: You remind everyone of the old Japanese style. 
大坂選手: In tennis?

通訳: He wants to know how you feel about that and what you think of your own identity as Japanese.

Lost in Translation (大坂選手の記者会見について) Ampo567さんの投稿 2018年9月15日 23:15 Lang-8)

通訳と大坂選手の英語のやりとりの書き起こしを見てようやく、大坂選手がテニスに関しても答えた理由がわかりました。通訳が、記者はabout that(テニスについて)も聞いていると大阪選手に伝えていたからのようです。

  1. 大坂なおみを悲しませる、マスコミの信じられない質問 (臼北信行 スポーツライター 2018/9/18(火) 11:30 YAHOO!JAPANニュース/ITmediaビジネスONLINE) こうした背景を巡って少数派とはいえ一部で「日本人として扱うのはどうなのか」というイチャモンが大坂に付けられていることは非常に残念であり、嘆かわしい。実際、帰国会見の際にもメディアに「アイデンティティー」についての質問を無茶ぶりされ、大坂本人が明らかにムッとした表情を見せながら「私は私」と答えたシーンは複数の媒体でも報じられた。申し訳ないが、バカげていて大変失礼な質問だと思ったのは筆者だけではないだろう。
  2. 大坂なおみ選手の記者会見での混乱、通訳のミスが原因では??(20180914 エストニア共和国より愛をこめて)
  3. 大坂なおみ選手の記者会見で愚問を連発する素人記者は日本の恥 (スマダン 2018年9月14日 11時00分 ライター:勝部元気 エキサイトニュース)
  4. Naomi Osaka’s US Open win is particularly meaningful for biracial Japanese. (SBS NEWS By Sarah Abo) In Japan, biracial citizens are rare, known as “haafu”. For her part, Osaka is not thinking too much about how her identity is perceived. “For me, I’m just me,” Osaka said on Thursday, when asked whether she represented a ‘new Japan’. “I know the way that I was brought up, people tell me I act kind of Japanese so I guess there is that. “But if you were talking about my tennis, I think my tennis is not very Japanese.”
  5. Naomi Osaka’s U.S. Open win re-opens identity debate in Japan (THE ASSOCIATED PRESS / asahi.com September 14, 2018 at 18:25 JST) For me, it’s just who I am,” she said. “When someone asks me a question like that, it really throws me off because then I really have to think about it. I don’t know. I don’t really think that I’m three separate–like mixes of whatever. I just think that I’m me. Osaka said people tell her that she acts “kind of Japanese.” But she added: “I think my tennis is not very Japanese.”

 

日本における大坂なおみ選手の受け入れられかた

全米オープンで優勝した大坂なおみ選手のことが日本のテレビで連日詳しく報道され、大歓迎のムードです。インタビューの受け答えの様子などみられる、その実直な態度が非常に大きな好感を持って多くの日本人に受け入れられていると思います。しかし、日本人の間にも温度差が存在しているようです。違和感が消化できていないという声を以下に紹介しておきます。

大坂なおみ選手が日本人として女子テニスで活躍し始めて2年ほど経過していますがいまだに日本人じゃない!違和感だ!と言われてしまっています!確かに見た目は日本人ではないほどの身体の大きさやパワーであったり日本語が上手に話せない点も日本人じゃないと言われている要因です。そして国籍に関しても日本では認められていない2重国籍状態である事が違和感であり日本人じゃないと言われる一番の原因なのかもしれません。しかし世界では2重国籍(多重国籍)を認めている国が多いのでルールに違反しているわけではありません。そして大坂なおみ選手は3歳までは日本の大阪市に住んでいましたが3歳以降はずっとアメリカ(フロリダ)で暮らしていた点も日本人じゃないって言われているようです。日本人から日本の代表だと言われるまではあともう少し時間がかかりそうですね!(大坂なおみ 日本人じゃない!違和感だ!と言われる3つの理由(NEW+WEB)
2018/09/11 17:00ガジェット通信 ニコニコニュース)

確かに「違和感」がないと言えばウソになります。大坂さんの見た目、話す言葉、住んでいる場所は、自分自身とは少し異なるところがあります。「同じかな?」と問い掛けたとき、違うところが目立ち、違うところが気になってしまう心の動きは、それはもうどうしようもないことだと思います。それは日本の環境がそうさせるものであり、そのこと自体に罪も間違いも恥もないと思うのです。… 戸惑ったときはラモスを思い出せばいいのです。(大坂なおみさんが自分と同じとか違うとかを気にする気持ちは、全部ラモスに吹き飛ばしてもらうとイイと思う件。(フモフモコラム)2018.09.15 17:00 寄稿 ガジェット通信)

 

ハイチにおける大坂なおみ選手の受け入れられかた

母は日本人、父はハイチ出身のアメリカ人で、大坂生まれ、アメリカと日本の二重国籍保持、テニス選手としては日本代表の大坂なおみ選手。

「実際のところ、私はフロリダに住んでいるの。もちろん、日本のためにプレーすることは本当に名誉なことです。さらに父親はハイチ人です。だから、ハイチも代表しているんです」(全豪オープン4回戦で敗れた直後のインタビュー 参考:大坂なおみへの称賛の声が止まらない 米メディア「ハイチの誇り無視しない」 2018.01.25 THE ANSWER編集部)

「ナオミ・オオサカを知ってる?」先日、空港まで利用した「Lyft(リフト、自動車配車サービス)」の運転手がハイチ出身だったので、何気なく訊ねてみた。60代前後の男性運転手はバックミラー越しに視線を向ける。「知ってるなんてもんじゃないよ。ハイチの人はみんな彼女を応援しているよ。この前の大会で優勝しただろう。ハイチの誇りだよ」とまくし立てた。(大坂なおみはハイチの誇りでもある。スポーツと国籍とアメリカンドリーム。 2018/04/11 17:00 及川彩子 NumberWeb)

中南米の最貧国とあってテニス選手の人口は少ないが、ゆかりのある大坂選手の活躍は地元メディアが連日大きく報じ、試合も生中継された。報道によると、モイーズ大統領は「ハイチもこの偉業達成の大きな喜びを共有している」と祝福した。(REUTERS 2018年9月9日 / 10:00  大坂V、ハイチでも偉業たたえる 共同通信 )

ハイチ人コミュニティにおいても、日本で論争が起きたのと同様のことが生じているようです。

However, soon after her win, plenty of her own compatriots began questioning whether the rest of the dyaspora could celebrate this win as our own. Those unsettled by our selebrasyons for Naomi repeatedly asked how could we feel comfortable claiming her as our own when it was Japan, and not Haiti, who had gotten her to this moment.

Critiques became even more passionate when President Jovenel Moise expressed his congratulations to her, referring to the tennis star as “our Naomi”.

She was not ours. We did not invest in her. Haitians, once again, were acting sans souci, shamelessly bragging about a win that is not even ours.

In the face of these words of shame, we have to re-examine exactly what does it mean to be Haitian, because clearly, we forget that our very own Emeline Michel reminds us that our flag lies under our skin, wherever we go. (Naomi Osaka: Who Gets to be Haitian? by VALERIE JEAN CHARLES, woymagazine.com 20180910)

 

日本における日本人ハーフの活躍

今は二重国籍で片言の日本語しか話せない。黒人とのハーフで、180センチと大柄な体格から繰り出す200キロ近いサーブを見て、「日本人初」という響きに違和感を覚える人も少なくないそうだ。 しかし、国内のスポーツ界には、オコエ瑠偉、宗佑磨(プロ野球)、ケンブリッジ飛鳥、サニブラウン・アブデル・ハキーム(陸上)、高安(大相撲)、酒井高徳(サッカー)、ベイカー茉秋(柔道)、渡嘉敷来夢、八村塁(バスケット)、ダニエル太郎(テニス)、吉村真晴(卓球)など、すでにハーフやクオーターの選手が多数存在し、五輪でメダルを取った者もいる。(大坂なおみ全米制覇で 黒人ハーフのジュニア育成急加速? 2018年09月12日 12時00分 日刊ゲンダイDIGITAL / @niftyニュース)

今年3月、ミス・ユニバース日本代表として選ばれた女性が、例年以上に注目を集めました。長崎県佐世保市出身の、宮本エリアナさん。母が日本人、父がアフリカ系アメリカ人です。前身の大会を含めると60年以上の歴史を持つこのコンテストで、いわゆる「ハーフ」の女性が代表となるのは初めてのことでした。 宮本さんは日本国籍を持ち、母語も日本語ですが、代表に選ばれた時は「本物の日本人じゃない」「代表にふさわしくない」といった心ない批判も浴びたそうです。肌の色の違いから、地元の学校では「色が移る」と言われて手をつないでもらえず、ゴミを投げつけられるなどのいじめを受けたという宮本さん。あえて表舞台に立つことで「ハーフへの偏見をなくしていきたい」と話しています。(「ハーフ」をめぐる差別と幻想(上) 朝日新聞DIGITAL 細川 なるみ 2015年9月4日

 

日本社会におけるハーフの見られ方

映画『ハーフ』予告編

何かめでたいことがあったときだけ、まるで国の手柄として利用するかのように「同じ日本人として誇り」と言われても、当事者としてみては嬉しい反面、戸惑うことがあっても仕方がないと思う。 悲しいかな、今回のなおみ選手の快挙で、「五輪やノーベル賞を受賞した人に限り、日本生まれのハーフの人に二重国籍を与える特例を」などと言いはじめている国会議員が早くもいるという。「何かしないと、日本人として認めてやらない」と言ってるみたいでかえって差別的なんだが。(《ブラジル》急に「日本の誇り」と言われても 9/14(金) 23:21配信 YAHOO!JAPANニュース ニッケイ新聞)

生まれも育ちも日本で、日本語を話している自分ですら、見た目で「日本人ではない」と判断されてしまう。… どれだけ出自を掘り返して“日本人度”を計っても、見た目が“審査員”のお眼鏡にかなわなければ、その時点であっさりと“日本人失格”になってしまうようだ。そういった“審査”を日常的に受け続けなければいけない“ハーフ”は少なくない。… 筆者の場合は、「日本語うまいねえ」と言われることが多い。日本生まれ、日本育ちであることを伝えても、そう言われるのだから驚きだ。実は今年、久しぶりに会った遠戚にも「日本語が上手だねえ」と言われたことがあった。「ずっと日本に住んでますし、日本人ですよ?」そう返すと、「ああ、そうだよね。いや~、でもスゴいよ」と、話が通じるどころか、さらに畳み掛けてくる始末である。(「ハーフ」の記者が感じた、テニス・大坂なおみを巡る「日本人らしさ論」への疑問 HARBOR BUSINESS ONLINE  林泰人 2018.09.12

テニスの大坂なおみ選手(20)が全米オープンで優勝したことをきっかけに、「日本人」という概念やアイデンティティーをめぐる議論が活発化している。そんな中、注目されているのが、大坂さんと同じ、日本人と外国人の両方を親に持つ「ハーフ」と呼ばれる人たちの存在だ。肌の色や容姿、名前や母語の違いを理由に学校でいじめられたり、「ガイジン」と呼ばれたり、一方で「英語が話せる」「国際的」などのステレオタイプを押しつけられたり。こんな差別や偏見は一人のトップアスリートの活躍をきっかけに溶けてくれるだろうか。(「ハーフ」 国籍、背景…認識多様に 大坂選手「私は私」毎日新聞2018年9月16日 11時00分 最終更新 9月16日 11時42分)

  1. How US Open Winner Naomi Osaka Is Redefining ‘Japanese’ (Ben Schamisso 8:01 PM, Sep 11, 2018 NEWSY / news5cleveland.com)
  2. US Open champion Naomi Osaka redefines what it means to be Japanese (smh.com 10 September 2018 — 3:00am)

 

日本人とは何か?日本人の再定義

 

日本男女を通じて史上初となる「4大大会シングルス優勝」の快挙を達成したプロテニスプレイヤーの大坂なおみ選手。祝福の声が殺到とするとともに、特にインターネット上では “微妙な空気” が流れている。ズバリ言ってしまえば「大坂なおみ選手を日本人と言い切ってしまって良いのか?」みたいな雰囲気があるが、今回はこの件に関して在日韓国人である私、P.K.サンジュンが「日本人の定義」について思うところがあるのでお話したい。 …

先ほど「純血の日本人」「日本生まれ」「日本で育ち」「日本語ができること」が長い期間で培われた日本人の定義だと申し上げた。ただ、これからはそれら以上に大切になってくる要素が1つある。それは「日本を愛する心」だ。おそらくこの先は日本だけではなく「国籍」と「その国を愛する心」が “〇〇人” の定義となるのではなかろうか?言うまでもなく、エネルギーにせよ食料にせよ文化にせよ、もはや日本人は日本だけでは生きられない。生まれた土地で半強制的に生きていくしかない時代は終わり、誰もが好きな土地で自分らしく生きられる時代へ突入しつつあるのだ。その際 “〇〇人” という言葉にどれほどの意味があるかはさておき「自分は日本人だ」と思うならば、国籍や言語、生まれ育った環境以上に「日本を愛す心」がその拠り所になるに違いない。(【コラム】大坂なおみさんへの反応について在日韓国人が思うこと / 国籍や肌の色「日本人の定義とは何なのか?」って話 P.K.サンジュン ロケットニュース)(*太字強調は当サイト)

 

参考

  1. 大坂なおみ帰国会見「自身のアイデンティティについてどうお考えですか」。インタビュアーとして思うこと (安部かすみ | ニューヨーク在住ジャーナリスト、編集者、翻訳家 2018/9/14(金) 12:00 YAHOO!JAPANニュース)
  2. 大坂なおみさんの快挙を「素直に喜んじゃいけない空気」にしたのは誰ですか? (西澤 千央 文春オンライン)
  3. DNA研究で「縄文人と弥生人」が分かってきた (HUFFPOST 2015年06月18日 21時10分 JST 更新 2016年06月17日 18時12分 JST)
  4. 19-Year-Old Haitian Japanese Tennis Star, Naomi Osaka, Defeats U.S. Open Champ (Comments discuss her race and racial dynamics, is she or isn’t she black etc) (reddit.com)
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